2023年1月26日にホンダからADV160が発売されるというアナウンスがありました。
この記事では、先代のADV150から何が変わったのかを中心に解説しています。
ADV150の後継車種、ADV160について
ADV150は、PCX150をベースに、アドベンチャー要素を取り入れた、新しいジャンルのスクーターとして人気がありました。その後、PCX150はPCX160へと進化して、ADV150もADV160として出てくるのではないかと噂されていました。実際、2022年8月にインドネシアで、2022年10月にはタイでアナウンスがありました。そして2022年10月28日に、2023年1月26日にADV160を国内販売する事が正式にアナウンスされました。
アドベンチャースタイルの軽二輪スクーター「ADV160」を発売
カラー展開は、以下の3色になります。
マットダリアレッドメタリック
マットガンパウダーブラックメタリック
パールスモーキーグレー
ADV150からの変更点
先代であるADV150からの主な変更点は、以下の通りです。
- 排気量が156ccにアップ
- 新エンジン「eSP+(イーエスピープラス)」を搭載
- 新形状フレームの採用
- シート高を下げる事による足付き性の向上
- フロントスクリーンの大型化
- スピードメーター周りの変更
- ラゲッジボックスの容量アップ
- フロントインナーボックス内にType-AのUSBポートを設置
- Honda セレクタブル トルク コントロールを装備
排気量アップと新エンジン搭載は、ベースとなるPCX160に追従するような進化となっています。eSP+エンジンは、従来の2バルブから4バルブを採用しています。出力性能が上がるだけでなく、令和2年排ガス規制にも対応し、環境に配慮されたエンジンとなっています。
シート高については、ADV150が795mmだったのに対して、780mmとなっています。元々、ADV150は、スクーターの割には足付き性が良くなかったため、わずか15mmでもシート高が下がるのは歓迎です。
フロントスクリーンも大型化されました。ADV150では、フロントスクリーンを大型のものに替えていた方もいるみたいでしたが、大型化される事で、こういった煩わしさからも解放されます。
スピードメーターは、格好いい仕上がりになっています。しかも、タコメーター付きです。その代わり、ADV150で装備されていた燃費のインジケーターは廃止になりました。
ラゲッジボックスは、ADV150の27Lから29Lにアップしました。
フロントインナーボックス内には、ADV150ではシガーソケットでしたが、ADV160からType-AのUSBポートが設置されました。これは便利ですね。
Honda セレクタブル トルク コントロール、いわゆるトラコンについては、PCX160に搭載したものを継承した事になります。まあ、同じエンジンなので、この辺りの構造は変更なかったという事ですね。
こういった事から、ADV150オーナー目線でも、これからバイクを選びたいと思っている方にも、注目されるものとなっております。
ADV150とADV160のスペック違い
主な変更点については先述の通りですが、詳細なスペック面ではどのような変化があったのか、一覧表にしてみました。変更された箇所については、色付けしています。
ADV150 | ADV160 | ||
---|---|---|---|
車名・型式 | ホンダ・2BK-KF38 | ホンダ・8BK-KF54 | |
全長 | 1,960mm | 1,950mm | |
全幅 | 760mm | 760mm | |
全高 | 1,150mm | 1,195mm | |
軸距 | 1,325mm | 1,325mm | |
最低地上高 | 165mm | 165mm | |
シート高 | 795mm | 780mm | |
車両重量 | 134kg | 136kg | |
乗車定員 | 2人 | 2人 | |
燃料消費率 | 国土交通省届出値: 定地燃費値 | 54.5km/L〈2名乗車時〉 | 52.0km/L〈2名乗車時〉 |
WMTCモード値 | 44.1km/L〈1名乗車時〉 | 42.5km/L〈1名乗車時〉 | |
最小回転半径 | 1.9m | 1.9m | |
エンジン型式 | KF38E | KF54E | |
エンジン種類 | 水冷4ストロークOHC単気筒 | 水冷4ストロークOHC4バルブ単気筒 | |
総排気量 | 149cc | 156cc | |
内径×行程 | 57.3mm×57.9mm | 60.0mm×55.5mm | |
圧縮比 | 10.6 | 12.0 | |
最高出力 | 15PS/8,500rpm | 16PS/8,500rpm | |
最大トルク | 1.4kgf・m/6,500rpm | 1.5kgf・m/6,500rpm | |
始動方式 | セルフ式 | セルフ式 | |
燃料供給装置形式 | 電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉 | 電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉 | |
点火装置形式 | フルトランジスタ式バッテリー点火 | フルトランジスタ式バッテリー点火 | |
燃料タンク容量 | 8.0L | 8.1L | |
変速機形式 | 無段変速式(Vマチック) | 無段変速式(Vマチック) | |
タイヤ | 前 | 110/80-14M/C 53P | 110/80-14M/C 53P |
後 | 130/70-13M/C 57P | 130/70-13M/C 57P | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式ディスク(ABS) | 油圧式ディスク(ABS) |
後 | 油圧式ディスク | 油圧式ディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 | テレスコピック式 |
後 | ユニットスイング式 | ユニットスイング式 | |
フレーム形式 | ダブルクレードル | アンダーボーン | |
価格(消費税込み) | 451,000円 | 473,000円 |
エンジンについては、内径が大きくなって、ショートストローク化されました。これにより、圧縮比も向上しています。この辺りは、PCX160と共通仕様になっていますね。
価格は、ADV150から22,000円高くなりました。昨今の円安傾向から値上げは仕方ないところですが、それでもこの程度の値上げで済んだのは、企業努力もあるんでしょうね。
ADV160に期待すること
ADVシリーズは、750ccのX-ADVを筆頭に、海外ではフォルツァベースのADV350が存在します。このシリーズの弟分的な存在として、ADV150があった訳ですが、これがADV160として進化を遂げる事になりました。見た目もそうですが、装備面でもADVシリーズとして満足させてくれる仕上がりになっていると思われます。
スクーターという特性上、街中でも手軽に扱えます。しかも、ツーリングに行こうとなれば高速道路も通行できる、多少のダートでも入っていけるという、走りの魅力を存分に味わえるバイクかなと思われます。
このようなバイクがピッタリなシチュエーションは、やっぱり北海道かなと思います。ポジションも楽だし、トコトコ走っていれば燃費も稼げるし、ちょっとしたダートにも入っていけるというのは、北海道ツーリングを楽しむ上では欠かせない存在ですね。
終わりに
ホンダのADV160について、先代となるADV150との比較を中心に述べさせて頂きました。
やっと国内販売が決まって、待ち望んでいる方も多い事でしょう。私としては、待ち望んでいたという気持ちと、海外で販売されているADV350、フォルツァベースを考えると国内展開されるとしたら250ccになるのでしょうが、こちらの情報も待ち望んでいるという気持ちが半々です。
すぐに欲しいという訳ではありませんが、次期マシンの候補として考えてもいいですね。
発売後には、試乗やレンタルバイクを利用する機会もあると思われるので、乗ってみたいと思います。
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