TZR125のインプレッション
私が最初に所有する事になった、TZR125のインプレッションをします。
期間:1989年11月~1991年6月
総走行距離:約15000KM
写真は初めて北海道ツーリングした際に、知床峠で撮影したものです。
何故125ccのバイクを選んだのか?
初めてのバイクが何で125ccだったのかと言うと、別に小型限定で免許を取った訳ではなく、貧乏な学生にとっては車体の代金や保険等の維持費を考慮しての選択でした。その中でも、当時は若かったので、小排気量でも性能に拘ったら、TZR125になったという訳です。当時は、現在ほど125ccへの認知度は高くなくて、50ccを卒業したら250ccや400ccを選ぶ人が多かったように思われます。メインで使うにも、セカンドバイクとして使うにも、このクラスを選ぶ人は少なかったです。とは言え、メーカーのラインナップ的には、意外と豊富だったように記憶しています。まあ、今のようなセカンドバイク的なシート下スペースのあるスクーターは存在していなかったように記憶していますけど、オフロード車や実用車といったジャンルのバイクが多かったかな。
2ストローク単気筒のポテンシャル
このバイクは2ストロークの水冷単気筒エンジンなので、どのギヤでも4000~5000回転以上を維持した走りをしないと、まともに走ってくれません。エンジンにはYPVSという排気デバイスシステムを搭載していて、低回転でも扱いやすく、高回転では2ストロークらしいパワーが得られるというものでした。しかし実際は、低回転ではストールしない程度、中回転域でようやく扱いやすく、そして高回転域は2ストロークらしいパワー感の得られるエンジンでした。これは、元々125ccという小排気量エンジンだと、こんなものなのかなと思われます。
という訳で、初心者には乗りにくいように見られそうですが、乗りこなせるようになると、これが意外と楽しかったです。また、7000回転付近になると、急に甲高い音と共にエンジンはレッドゾーンが始まる10500回転まで一気に吹き上がります。1速で始めて体感した時は、凄くビックリしたのを今でも覚えています。とは言え、実際に高回転まで回した時の加速感を体感したのはせいぜい3速まででした。それ以上のギアだと、軽く法定速度を超えてしまいます。もっとも、6速で試したかったらサーキットに行くしかないでしょう。実際にどんな感じなのかは、私にもわかりません。2ストロークエンジンのパワーは半端ないですね。
125ccと舐めてはいけない
ブレーキは、スポーツバイクなのにリアがドラムでした。その後のマイナーチェンジでディスクになったのは、ちょっと悔しかったです。それを除けば、走行性能はかなり高い次元で優れています。具体的な数値で示すと、5000回転でシフトアップしていくと、5速で70KM/H位に達します。そして6速に入れると約4500回転位です。ちなみにこのままレッドゾーンが始まる10500回転まで回すと仮定すると、その速度は何と163KM/H。車体剛性もしっかりしているので、高速道路でも余裕で100KM/H巡航出来そうなポテンシャルがあるって事になります。まあ、実際は法的に高速道路を走れないんですけど。と言いますか、当時、125ccは中速車という分類になり、一般道の法定速度は50KM/Hです。なので、実は70KM/Hでもスピード違反になってしまいます。実際にスピードメーターは、50KM/Hより上には赤帯が入っています。まあ、速度警告みたいなものですね。ただ、普通に交通の流れに乗って走らせるには必要十分なパワー、実はフルパワーを使い切れないというもどかしさもありました。
意外と燃費がいい
意外に思われるでしょうが、燃費が良かったです。ゴーストップの多い市街地で22KM/L位、クルージングが多い郊外の道では27KM/L位でした。正確な記録はないのですが、記憶を辿る限り北海道を走った時は30KM/L位でした。2ストロークとはいえ単気筒のエンジンだった事も、燃費向上の要因になったのかなと考えております。あと、2ストロークエンジンで忘れてはいけないのがエンジンオイルの消費です。4ストロークと違ってオイルを燃やしながら潤滑しているため、エンジンオイルの消費も気になります。これも正確な記録はないのですが、感覚的には1000KMで1L缶1本を消費するってとこでしょうか。オイル燃費が良いか悪いかについては、周りに2ストロークのバイクに乗っている人がいなかったため何とも言えませんが、この位なら普通だと思います。
実際の使い方
初めてのバイクだった事もあり、通学を含めた街乗りはもちろんですが、ツーリングにも結構行きました。奥多摩や椿ラインも走りました。上手く運転すれば走りをより楽しめたのかもしれませんが、法定速度プラスαで楽しむには、2速と3速位しか使えなかったのを覚えています。また、これで初めての北海道ツーリングも経験しましたが、一般道をひた走って青森まで行き、そこからフェリーで函館に向かうという、若かった当時だったからこそ出来たといえるでしょう。
手放した事を後悔してます
今となっては2ストロークエンジンのバイクを探してもなかなか程度のいい物を見付けるのも困難になってしまいました。当時、経済的な余裕や駐輪場所があったなら、これを残しておきたかったなあって、今になって思う時もあったりします。自分にとっては、バイクで走る楽しみを教えてくれた、そんなバイクでした。
もし、今でも乗ってるよとか、過去に乗ってましたという方がいらっしゃいましたら、コメントして頂ければ幸いです。
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