マジェスティ(4D9後期型)のインプレッション
8台目に所有する事になった、マジェスティ(4D9後期型)のインプレッションをします。
期間:2012年7月~2014年10月
総走行距離:約2600KM
再び250ccだが進化してる
諸事情により再び250ccのマジェスティに乗る事になりました。400ccのパワーに慣れてしまった事もあり、果たして250ccで物足りない感じもあるのかと思いましたが、実際は以前の250ccマジェスティとは別物という印象でした。エンジン出力は19psと先代よりパワーダウンしているのですが、全回転域においてパワー不足を感じる事はありませんでした。足回りもしっかりしていて、乗りやすさと走りを、250ccというクラスにしては高次元で両立させているような印象を受けました。
変速タイミングを変えられる
変速タイミングを変えるモードがあり、シフトアップに関してはドライブモード、アシストモードⅠ、アシストモードⅡのそれぞれにおいて適切なエンジン回転数で変速してくれます。具体的には、ドライブモードだと4000~4500回転位、アシストモードⅠだと6000回転以上で変速します。最高出力が19ps/6500rpm、最大トルクが2.2kg・m/5000rpmですので、ドライブモードだとトルク重視の加速、アシストモードⅠだとパワーバンドを使った加速という事になります。アシストモードⅡだと、素早いアクセルワークが必要なのですが、6000回転強まで回った所で変速比が変わり、マニュアル車のようなシフト感覚が味わえます。これにより、スクーターではエンジンの回転数を上げて引っ張るというよう事が出来なかったのですが、そのようなストレスから解放されて、より走りを楽しめるようになりました。但し、アシストモードⅡでは、有段変速のような感覚で楽しめるのですが、ギア比の変化的には4段しかないので、一般道でこれを試すと、2段目で法定速度に達してしまいます。
シフトダウンに関しては、I-シフトスイッチを使うと、車速に合った変速比まで変わってくれるという、これまた便利なものです。スクーターの宿命とも言えるエンジンブレーキが効かないという弱点を克服してくれる機能で、これまた画期的な機能でした。
ギア比を変えて加速を重視したりエンジンブレーキを使ったりするような機能は、他社からも同様な機構を持つスクーターもありますが、マジェスティの場合は、シフトアップはモード変化だけ、シフトダウンはライダーが任意に操作出来るという機構になっています。シフトダウンしてもオーバーレブになるような事にならないように考えられていて、比較的単純な操作でスクーターを操れるのはいいですね。スクーターにプラスαの装備を必要最低限にしながらも、ライダーに満足感を得られるようなこの機構は、よりライディングに集中出来るという意味でも素晴らしいと思います。
足回り強化も走りに貢献
また、サスペンションやブレーキといった足回りも強化されていて、ワインディングロードを走るにも、エンジン特性や変速特性との相性も良く、快適に走らせる事ができました。初期型、Ⅱ型のマジェスティだと、コーナリング時に減速するとパワーバンドを外れてしまい、加速時に車速が上がってくれないというジレンマがありましたが、そのような事を感じる事なく走らせられるのはストレスフリーでした。ストレートではアシストモードⅡに入れて加速、コーナリング前にI-シフトスイッチでシフトダウンさせてエンジンブレーキを効かせながらのブレーキング、コーナー出口でグッと加速させるという、スクーターでここまで走るのは素晴らしいですね。そんなエンジン特性と変速特性を支えてくれるのが、サスペンション周りです。従来のマジェスティはツインショック形式でしたが、このマジェスティはモノショックという、スイングアームの付け根に存在する1本のサスペンションを採用しています。スクーターでこの機構を採用したのは画期的で、エンジン、変速特性と併せて、スポーティな走りが出来るスクーターに進化した事になります。
燃費
所有していた期間に対して走行距離も短かった事もあり、燃費は平均すると25KM/L程度でした。街乗りが多かったり、バッテリー上がりを懸念してエンジンだけかけるといった使い方も災いしている結果だと思われます。ガソリンタンクの容量は12Lですので、航続距離としては300KM位は走る計算になります。これまでのスクーターと比べて、エンジンを回し気味に走れてしまうような事とトレードオフなのかなと考えております。そう考えると、先代のマジェスティと比べても大差ないと考えてもよさそうです。
250ccスクーターの集大成
スクーターでありながら、単純な操作でマニュアル車のような操作感と走りが楽しめるという、今迄にはない間隔でライディングを楽しめるこのマジェスティ、本当にいい走りをしてくれました。この後も、250ccスクーターは各社から登場していますが、ビッグスクーターのパイオニア的な存在であるマジェスティの集大成が詰め込まれているバイクですね。個人的な事情もあり、あまり長距離のツーリングが楽しめなかった事、そして所有していた期間が短かった事が心残りですが、このバイクに巡り会えて本当に良かったと思います。
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